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松竹映画に出てくる「いいセリフ」をご紹介します。

「私を殺してでも行きたい?」「行きたい」「じゃいいわ。殺してちょうだい」

「釣りバカ日誌イレブン(第13作)」より

会社を休んで釣りに行きたいが、有休を使い果たし、身内の不幸の口実もすべて使い切ってしまったハマちゃん。残るはみち子さんくらいしかいなくなってしまった…と悩むハマちゃんに、みち子さんがかけた言葉。みち子さんの懐の深さが伝わってきます。

その他のちょっと良いセリフ

全ての真実が、国民の安全と幸せにつながるとは限りません。

「ミッドナイトイーグル」より

日本のほぼ半分に壊滅的な打撃を与える特殊時限爆弾を積んだ米軍戦闘機が北アルプス山中に墜落。爆弾を起動させようとテロリストが戦闘機に迫り予断を許さぬ状況の中、政府に国民への真実の開示を強く求める雑誌記者(竹内結子)に対し、対策の指揮を執る内閣総理大臣(藤竜也)が諭すように述べたセリフ。真実というものが孕む二面性の負の側面、それを真実だからという理由で濫用することの危険性、真実の取り扱いには慎重な配慮が必要とされることを、端的に表現したひと言。もしこの場面で日本国民が「真実」を知らされたならば、間違いなく収集不可能な大パニックが起こっていたでしょう。

幸せは希望の向こう側にある。

「大怪獣のあとしまつ」より

人類を未曽有の恐怖に陥れた大怪獣が、ある日突然、死にました。国民は歓喜に沸き、政府は怪獣の死体に「希望」と名付け、国全体が安堵に浸ったのです。しかし、安堵も束の間、この巨大怪獣の死体が腐敗による体温上昇で徐々に膨張が進み、ガス爆発の危機が迫っていることが発覚します。大怪獣の死体が爆発し、漏れ出したガスによって周囲が汚染される事態になれば国民は混乱し、国家崩壊にもつながりかねません。そこで、絶望的な時間との闘いの中、国民の運命を懸けて死体処理という極秘ミッションを任されたのは首相直轄組織・特務隊の隊員である帯刀アラタ(山田涼介)でした。このセリフは、ほとんどインポッシブルなミッションに挑むアラタの、諦めない気持ちの力強い表明です。また、先般大怪獣が「希望」ネーミングされた事にも引っかけた、ウィットとユーモアの効いたナイス発言とも言えるでしょう。いかなる無理難題を前にし、どんなに過酷な難局にあっても、このような強い気持ちと余裕を持っていたいものです。

ところであなたたち、何者ですか?

「CUBE 一度入ったら、最後」より

年齢も性別も職業も不明、何の接点もない見ず知らずの男5人女1人の計6人が、突然密室に閉じ込められました。理由不明、心当たりも全くない、きわめて不安かつ理不尽な状況で、紅一点である女(杏)が発したひと言です。口に出すかどうかはさておき、この状況下でそう思うのは当然です。
思えば、入学式で同じクラスの同級生たちに対して、あるいは入社式で同期たちに対してなど、任意で選ばれた複数の人間が互いに初めて顔を合わせる時に、これから過ごす時間や起こる出来事、歩む道のりなど自分たちを待ち受ける未来にワクワクする気持ちと共に、自分以外の連中は何者なんだろう?という興味関心を誰しも抱いたことがあると思います。
このセリフには、ある意味それに近いものがあると言えます。
しかし本作、残念なことに、彼ら見ず知らずの6人を待ち受けるのは、ワクワクとは程遠い、そんな感情が微塵も許されないような過酷な状況でした。熱感知レーザーや火炎放射器など、あり得ない凶悪な殺人トラップの数々がほぼノンストップで襲い来るのです。理不尽、ここに極まれり…。

どっちの後悔を選ぶかよ。それが人生なんでしょう

「キネマの神様」より

スター女優の園子(北川景子)が、人生の先輩として淑子(永野芽郁)にかけるセリフ。まさに、「人生」とは何かを考えさせられる言葉。

先生からは1点だけ、幸せになってください

「ウェディング・ハイ」より

結婚式で新婦の恩師(片桐はいり)が、新婦(関水渚)へ贈る言葉。心を込めた一言に、新婦の頬にも思わず涙が。

事件はきわめて難しい状況に直面し、連日の皆さんのご苦労にもかかわらず、遅々として捗りません。

「砂の器」より

殺人事件の被害者の身許が不明、殺される直前に誰かと会っていたことが判明したが、その人物も不明。そのふたりの会話のなかで交わされていた謎の言葉も、それが何を指すのか全くもって不明。
あらゆることが謎のまま捜査は難航どころか迷宮入りがちらつくほど暗礁に乗り上げていました。そんな八方塞がりの状況下、真夏のうだるような暑さのなか開かれた捜査会議で、とあるベテラン刑事が発した苦渋の言葉。
それは捜査陣にとっての目の前の現実を過不足なく客観的に表した発言であると同時に、この事件がいかに難解であるか、解決までの道のりが果てしなく遠く険しいことを想起させます。
しかし、知恵と気力体力を振り絞った不撓不屈の捜査の果てに、物語は衝撃と戦慄の真実へと至り、その核心は、人間の業と宿命の深淵へと導かれるのです。

責任や。『普通』っていうのは、そういうもんやろ?

「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」より

「普通」に生きることを命じられた、伝説の殺し屋ファブル(岡田准一)。かつて救えなかった少女を救うことを、ヨウコ(木村文乃)に止められたときに出たセリフ。

思ってるだけで何もしないんじゃな、愛してないのと同じなんだよ。

「男はつらいよ 寅次郎の青春(第45作)」より

宮崎の旅館で、寅さんと満男が泉との恋について語る男同士のシーン。愛しているなら態度で示せよ、と語る叔父さんの言葉は重みがあります。

お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか?

「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」より

マンションの前で行き倒れていた樹(岩田剛典)が、さやか(高畑充希)に声をかけたセリフ。共同生活を始めることになった二人の、運命的な出会いのシーン。

成功すれば もちろんいい
しかし失敗して赤字を出したとしても
やらねえよりマシだと 俺は思うな
何て言ったらいいか
赤字をおっかながってやらないのは
それでもう失敗なんだ
だから失敗をおっかながってやらねえより
やって失敗したほうが 俺はいいな

「同胞」より

岩手県にある過疎に苦しむ農村の青年会会長・清水高志(寺尾聡)を、東京の劇団スタッフ河野秀子(倍賞千恵子)が訪ねて来ました。村でのミュージカル公演を青年会に主催して欲しいという劇団側、その要望に応えて公演主催を実現したい高志ほか青年会の中心メンバーたち。しかし、主催するということは赤字だった場合のリスクを背負うことを意味し、反対意見が大多数でした。高志の熱意によって賛同者は徐々に増えていたとはいえ、青年会全体の意見は割れている状態で、最終結論を出す総会を迎えます。
このセリフは、総会での議論が紛糾する中で、結論が出ずに暗礁に乗り上げかけた際に、とある青年会のメンバーが発言したものです。
素朴で親しみやすい中に、芯の強い、腰の入った勇気と覚悟、そして力強さがこもった、とても普遍性がある言葉です。仕事、スポーツ、受験などなど、組織や個人の別を問わず、ジャンルも問わず、すべての挑戦者の胸に宿り息づいて欲しい考えです。筆者も本作を鑑賞し、このセリフに出会い、襟を正した次第です。
この発言をきっかけに、議論の風向きは代わり、ついに公演主催が決定します。そして、幾度となく中止の瀬戸際にたちながら、団結した若い力はとうとう公演当日を迎えます。果たしてその結末は…?

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