松竹の2000本以上の映画作品から、オススメ映画をご案内

文字サイズ

日本アカデミー賞 歴代の最優秀作品賞 受賞映画おすすめ7選!

今年も日本を代表する映画の祭典“日本アカデミー賞”が開催され、最優秀賞の行方に大きな注目が集まりました。

47回目を迎える同賞ではその歴史の中で、映画史に残る名作の数々が作品賞を受賞。 記憶にも新しい昨年は、優秀賞12部門受賞(うち最優秀賞8部門受賞)と『ある男』旋風が巻き起こり、受賞者たちの涙があふれる場面も! 栄えある第1回目の受賞作『幸福の黄色いハンカチ』や、「東海道四谷怪談」を忠臣蔵の物語と融合させ、異色の時代劇と話題をよんだ『忠臣蔵外伝 四谷怪談』など、これまでに最優秀作品賞を受賞した歴代の作品からおすすめの7本をピックアップ!時代を彩ってきた名作の数々をご堪能ください。

特集作品

ある男

弁護士の城戸は、依頼者の里枝から、亡くなった夫「大祐」の身元調査という奇妙な相談を受ける。里枝は離婚を経て、子供を連れて故郷に戻り、やがて出会う「大祐」と再婚。新たに生まれた子供と四人で幸せな家庭を築いていたが、ある日彼が不慮の事故で命を落としてしまう。悲しみに暮れる中、長年疎遠になっていた大祐の兄・恭一が法要に訪れ、遺影を見ると「これ大祐じゃないです」と衝撃の事実を告げる。愛したはずの夫は、名前もわからない全くの別人だったのだ…。
「大祐」として生きた「ある男」はいったい誰だったのか。「ある男」の正体を追い”真実”に近づくにつれていつしか城戸の心に別人として生きた男への複雑な思いが生まれていくー。

八日目の蟬

今日まで母親だと思っていた人は、自分を誘拐した犯人だった。21年前に起こったある誘拐事件―。不実な男を愛し、子を宿すが、母となることが叶わない絶望の中で、男と妻の間に生まれた赤ん坊を連れ去った女、野々宮希和子と、その誘拐犯に愛情一杯に4年間育てられた女、秋山恵理菜。実の両親の元に戻っても、「ふつう」の生活は望めず、心を閉ざしたまま成長した恵理菜は、ある日自分が妊娠していることに気づく。相手は、希和子と同じ、家庭を持つ男だった。封印していた過去と向き合い、かつて希和子と暮らした小豆島へと向かった恵理菜が見つけた衝撃の真実。そして、恵理菜の下した決断とは…?

壬生義士伝

その男、名は吉村貫一郎。幕末の混乱期に、尊皇攘夷の名のもと、京都府中守護の名目で結成された新選組の隊士である。幕府の力が弱まるにつれ、明日をも知れない運命に翻弄される隊士たちの中で、貫一郎はただ一人、異彩を放っていた。名誉を重んじ、死を恐れない武士の世界において、彼は生き残りたいと熱望し、金銭を得るために戦った。全ては故郷の妻と子供たちを守るためだった。大義名分、権力、名誉。そんなものはどうでもよかった。愚直なまでに「愛する者のために生きる」。家族だけではない。友、仲間、心を通わせた相手のために貫一郎は生き抜いた。やがて「守銭奴」と彼をさげすんでいた隊士も気づき始める。この男の「義」は、「人としての愛」なのだと。波瀾の運命をたどりながらも、見事なまでに純粋に生きた男の物語。

たそがれ清兵衛

幕末の庄内、海坂藩。下級武士・井口清兵衛は妻に先立たれ、2人の幼い娘と老母の世話をするために、勤めが終わるとすぐに帰宅することから“たそがれ清兵衛”と呼ばれていた。ある日、かつて想いを寄せていた幼なじみ・朋江の危難を救ったことから剣の腕が噂になり、上意討ちの討ち手として清兵衛が選ばれる。清兵衛は藩命に逆らえず、朋江への秘めた想いを打ち明け、意を決して果し合いに向かった…。

忠臣蔵外伝 四谷怪談

時は元禄。浪々の末、ようやく浅野家の家臣に取り立てられた伊右衛門だったが、刃傷沙汰による赤穂藩取り潰しで、再び浪人になってしまう。琵琶の門付けに立つ彼の前に現れた一人の女―。彼女こそが、運命の女、お岩だった…。数百年に渡って日本人の心を惹きつけてきた『忠臣蔵』、そして数百年に渡って人々を震え上がらせ続ける『四谷怪談』。そもそも江戸時代後期の狂言作家、鶴屋南北の「東海道四谷怪談」では主人公・民谷伊右衛門は、赤穂浪士という設定であった。

蒲田行進曲

『新選組』の撮影真っ只中、土方歳三に扮する“銀ちゃん”こと倉岡銀四郎は、敵役の坂本龍馬を演じる橘が、主役の自分より目立っているのが気に入らない。さらに最大の見せ場である“池田屋の階段落ち”が、命の危険を伴うため中止になろうとしていた。役者としての華もあり、人情家でもあるのだが、感情の落差が激しいのが玉に傷。こんな銀ちゃんに憧れているのが大部屋俳優のヤス。ある日、ヤスのアパートに、銀ちゃんが女優の小夏を連れてきた。彼女は銀ちゃんの子供を身ごもっていて、スキャンダルになると困るのでヤスと一緒になり、ヤスの子供として育ててくれというのだ。ヤスはいわれるままにする。そんな中、銀ちゃんが姿を消し、ヤスは献身的に小夏の世話をする。徐々にヤスに愛情を感じる小夏。ようやく戻ってきた銀ちゃんは、仕事も恋も行き詰って落ち込んでいた。ヤスは落胆しきった銀ちゃんを見兼ね、“階段落ち”を引き受けるのだった。

幸福の黄色いハンカチ

失恋をしてヤケを起し、会社を辞めて北海道へとドライブの旅に出た青年、欣也(武田鉄矢)。同じように失恋の痛手を負った朱美(桃井かおり)をナンパすることに成功する。そんなふたりが炭鉱夫を名乗る中年男、勇作(高倉健)と出会ったのは刑務所のある町、網走。行くあてのない3人の旅が始まる。しかし、勇作には秘められた過去があった。走る車の中で重い口を開き、己の過去、そして妻の光枝(倍賞千恵子)との思い出話を語り出す勇作。光枝に書いた手紙の中で、勇作は自分の気持ちを“黄色いハンカチ”に託したという。欣也と朱美は光枝が待つ夕張に車を走らせるが…。不器用な男の優しさが胸にしみる、高倉健の代表作。

TOPへ戻る