©1990 松竹株式会社
つぐみ
- 公開年月日
- 1990年10月23日
- キャスト
- 牧瀬里穂
中嶋朋子
白島靖代
真田広之
安田伸
渡辺美佐子
あがた森魚
財津和夫
下条正巳
- スタッフ
- 原作:吉本ばなな
脚本:市川準
監督:市川準
撮影:川上皓市
照明:磯崎英範
美術:正田俊一郎
音楽:板倉文
- 区分
- 邦画
- ジャンル
-
ラブストーリー
- 本編尺
- 105分
- カラー
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- 製作国
- 日本
- 製作年
- 1990年
Introduction(作品紹介/概要)
吉本ばななのベストセラー小説「TUGUMI」を、牧瀬里穂主演で映画化。脚本・監督は市川準。西伊豆の海辺。ひと夏を過ごす少女たち。わたしの心の帰るところは、あの頃、“つぐみ”のいた日々だけに、ある…。
Story(あらすじ)
生まれつき身体が弱く、甘やかされて育ったつぐみはわがままな18才の少女。しかし死の恐怖と背中合わせの日常を送っているせいなのだろうか、その不思議な生命力にまりあは心をひきつけられるのだ。東京で大学生活を送っていたまりあは、つぐみとその姉の陽子に招かれ、高校までの時代を過ごした西伊豆へ渡る。なつかしい思い出さながらに穏やかな日々を送る少女達。そこに恭一があらわれる。運命の出会いのように巡り合ったつぐみと恭一は自然にひかれあう。しかしつぐみに横恋慕する不良少年は恭一を許さなかった。愛犬を殺され、恭一に暴力をふるった不良達に復讐を考えるつぐみ。夏は、もう終わりに近づいていた・・・・・・。
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「つぐみ」のちょっといいセリフ
どこにでも行ければいいってもんじゃないんだよ。
ここには山も海もある。お前の心は丈夫だし。
- セリフを選んだ理由
- 生まれつき病弱で、常に死の恐怖を感じながら、死を覚悟しながら、生まれの地・西伊豆から出られずに人生を送っているつぐみ(牧瀬里穂)。
病弱で生まれてきたことへの引け目や、ある種の憐憫から、家族や周囲はつぐみを優しく甘やかし、そのせいで、傍若無人な我が儘さや、攻撃的な物言い、その一方で何があってもへこたれないタフな精神力を持った少女へと成長したつぐみですが、その不思議な生命力に、友人まりあ(中嶋朋子)をはじめ周囲の人間たちは何故か心をひきつけられ、どんなに乱暴な行動があっても、どんなに辛辣な発言をされても、つぐみを憎めず、嫌いになれないのでした。
すなわち、つぐみは、か弱い身体と強靭な精神力が一体となった、アンビバレンツで不思議な魅力の持ち主でした。とはいえど、病弱であることに変わりなく、このセリフは、つぐみと運命的に出会った恋人・恭一(真田広之)が、いつになく不調の波に襲われていたつぐみにかけた、地味で素朴な中にも愛情と励まし、そして切なる願いがこめられた言葉です。
いくら強気なつぐみでも、病弱なせいで地元・西伊豆を出られずに一生を終えることになりそうな事については、さびしく悲しく思っていることは確かで、そんな彼女を力強く全肯定する恭一からの言葉に、最後の決心をするつぐみでしたが・・・