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カルメン故郷に帰る
- 公開年月日
- 1951年8月24日
- キャスト
- 高峰秀子
小林トシ子
井川邦子
佐野周二
佐田啓二
笠智衆
- スタッフ
- 脚本:木下惠介
監督:木下惠介
撮影:楠田浩之
美術:小島基司
音楽:木下忠司
- 区分
- 邦画
- ジャンル
-
コメディ
- 本編尺
- 86分
- カラー
- カラー
- 製作国
- 日本
- 製作年
- 1951年
Introduction(作品紹介/概要)
日本最初の「総天然色(カラー)映画」。富士フィルムと提携した国産カラー・フィルムによるものだったが、様々な技術やコストの面で問題が多く、結果的にカラー撮影とモノクロ撮影と、二度手間をかけて撮り上げた作品となった。浅間山の大自然を背景に繰り広げられるストリッパー、カルメンの故郷への凱旋は、案の定てんやわんやの大騒動!木下惠介監督と高峰秀子の初コンビ作品でもある。
1951年3月21日 東京劇場にて先行公開
Story(あらすじ)
東京でストリッパーをしているリリィ・カルメンことおきん(高峰秀子)が、仲間の朱美(小林トシコ)を連れて、浅間山麓の故郷の村へ里帰りしてきた。のどかな田舎の景色に似合わぬ派手な姿や立ち振る舞いに、村の人々は戸惑いを隠せない。しかい、自分たちは芸術家であると信じて疑わない彼女たちは、やがて村でストリップ公演を敢行することに…。
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「カルメン故郷に帰る」のちょっといいセリフ
恥ずかしいっていうことは
人間だけが知っていることだ
尊いことだよ
- セリフを選んだ理由
- 雄大で風光明媚な浅間山麓・北軽井沢で牧場を営む青山家の娘・おきん(高峰秀子)は、家出をして東京でリリィ・カルメンという名のストリッパーになっていた。秋のある日、仲間の踊り子・マヤ朱実(小林トシ子)を連れ、故郷へ錦を飾りに帰ってくるおきん。派手な出で立ちでエキセントリックな行動をするハイカラ娘たちに村人たちは戸惑いを隠せずにいるが、自分たちを芸術家だと信じる2人は、村でストリップ公演を敢行すると言いだす。おきんの父・正一(坂本正)は、おきんが子供の頃に牛に頭を蹴られたことが原因で少し頭が弱くなったと疑っており、そんな娘を不憫に憂いていたが、ここにきて自分の娘がストリッパーであること、村人たちの前でストリップすなわち裸踊りを実演しようとしていることを、娘と顔を合わせられないほどに恥ずかしいと、涙ながらに嘆いていた。
これは、そんな正一を、芸術文化の養護推進を是とする信念の持ち主である村の小学校の校長先生(笠智衆)がなぐさめたセリフです。正一は、父としておきんを恥ずかしいと思うに加え、不憫に、そして申し訳なく思い、さらにはそんな自分をも恥ずかしいと思っていたのかもしれません。しかし、おそらく正一が抱く幾つもの感情をすべて洞察していた校長先生の言葉は、涙に咽ぶ正一を包み込むなぐさめの言葉であると同時に、娘を思う父への賛辞であり、激励でもあったのです。