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恐怖に定義なし!ホラー映画じゃないのに怖い映画8選

夏といえばホラー映画、という方も多いかもしれません。でも、本当に心をざわつかせるのは、幽霊や怪物が出てこない映画だったりします。

日常の延長線上にある不穏な空気、じわじわと追い詰められていく人間の心理、そしてふとした瞬間に顔を覗かせる「人間の怖さ」――。ホラーというジャンルの外側にありながら、鑑賞後もしばらく忘れられない緊張感を残す作品は数多く存在します。

今回は、武士の意地がぶつかり合う時代劇の傑作から、実在の事件を思わせる衝撃の家族ドラマ、精緻に組み立てられたミステリー・サスペンス、そして出口のない密室に閉じ込められるSFスリラーまで、「ホラー映画じゃないのに怖い映画8選」をお届けします。

叫び声や血しぶきに頼らずとも、これほどまでに背筋が凍る。そんな“静かな恐怖”を、この夏はぜひ味わってみてください。

特集作品

切腹

寛永7年。井伊家の屋敷に津雲半四郎と名乗る浪人が訪れ、庭先を借りての切腹を申し出た。これは、生活に困った武士の当世流のたかりなのである。井伊家の家老は、しばらく前にも同じような申し出をした若い武士のことを思い出した。庭の真中で切腹に臨む半四郎。介錯人に不服を漏らすその口から、意外な事実が吐き出される。そして半四郎の娘婿の悲劇など、次々と人間性を抑圧する武士道社会の虚飾と残酷さが暴かれていった・・・。

鬼畜

竹下宗吉(緒形拳)と妻、お梅(岩下志麻)は川越市で印刷屋を開いていた。宗吉は小金が貯まったところで、鳥料理屋の菊代(小川真由美)を囲い7年間に3人の隠し子を作った。しかし火事と大印刷店攻勢で商売は凋落した。手当を貰えなくなった菊代は、利一・6歳(岩瀬浩規)良子・4歳(吉沢美幸)庄二・1歳半(石井旬)を連れて宗吉の家に怒鳴り込んだ。菊代はお梅と口論した挙句、3人を宗吉に押しつけて蒸発した。お梅は子供達と宗吉に当たり散らし、地獄の日々が始まった。そして、末の庄二が栄養失調で衰弱した。ある日、寝ている庄二の顔の上にシートが故意か偶然か、被さって死んだ。シートのあった位置からお梅の仕業と思いながらも宗吉は口に出せない。「あんたも一つ気が楽になったね」お梅の言葉にゾーッとする宗吉だが、心中、ひそかな安らぎをも覚えるのだ。その夜、二人は久しぶりに燃え、共通の罪悪感に余計高ぶった。その後、宗吉は良子を東京タワーへ連れて行き、置き去りにして逃げ帰った。長男の利一には「よそで預かって貰った」と言い訳した。お梅は利一を一番嫌っている。兄弟思いで利口な利一の白目がちな目が、お梅夫婦の企みを見抜いているようだ。何日か後、宗吉は、こだま号によろこぶ利一をのせ、北陸海岸に連れて行った・・・。

震える舌

東京郊外の団地に住む三好昭、邦江、娘の昌子の三人家族。昌子が近くの湿地で珍しい蝶を追い逃した夜、巨大な蝶が目に入る不気味な悪夢に襲われる。数日後、昌子は食べ物をこぼし鵞鳥のように歩くといった異変を見せ、激しい痙攣を起こして倒れた。救急車での搬送中、発作で舌を噛まないよう指を差し入れた昭は、昌子に指を深く噛み破られてしまう。
大学病院の検査により、原因は湿地の泥などに潜み、微量で人間を殺傷する極めて毒性の強い古代の微生物「テタナス(破傷風菌)」であると判明する。昌子は光と音を遮断された暗い病室で手足を縛られ、背骨が折れそうなほど体を弓なりに反らせる凄惨な闘病を余儀なくされる。不眠不休で看病を続ける昭と邦江も、傷口からの二次感染の恐怖や死への妄想に取り憑かれていく。平和だった家族の日常は一転し、目に見えない強毒の脅威によって、底知れぬ地獄へと投げ込まれていくのだった。

GONIN

バブル経済は崩壊し、社会から弾き出された5人の男がいる。多額の借金を背負い込んだり、リストラで突然解雇されたりで人生の瀬戸際に立たされた彼らは、生き残りをかけて一発逆転の賭けに出る。暴力団の事務所を襲い、金庫にねむっているアブク銭の強奪!
計画はまんまと成功。奪った金を山分けして、5人は新しい人生に踏み出すはずだったが、暴力団の報復がはじまり、5人VS暴力団の血で血を洗う壮絶な戦いの火ぶたの幕がきっておとされる――。

白ゆき姫殺人事件

国定公園・しぐれ谷で誰もが認める美人OLが惨殺された。全身をめった刺しにされ、その後火をつけられた不可解な殺人事件を巡り、一人の女に疑惑の目が集まる。彼女の名前は城野美姫。同期入社した被害者の三木典子とは対照的に地味で特徴のないOLだ。テレビ局でワイドショーを制作するディレクター・赤星雄治は、彼女の行動に疑問を抱き、その足取りを追いかける。取材を通じてさまざまな噂を語り始める、美姫の同僚・同級生・家族・故郷の人々。「城野さんは典子さんに付き合っていた人を取られた……押さえていたものが爆発したんだと思う、あの事件の夜」「小学生の頃、よく呪いの儀式をやってたって。被害者の殺され方が呪いの儀式と同じでしょう?」「犯人です、間違いありません!」。テレビ報道は過熱し、ネットは炎上。噂が噂を呼び、口コミの恐怖は広がっていく。果たして城野美姫は残忍な魔女なのか? それともーー。

刺さった男

広告業界の元エリート重役ロベルトは、今まさに人生のどん底の苦しみを味わっていた。2年前に失業して以来、就職活動を行ってきたが、世知辛い不況の嵐が吹き荒れるなか、救いの手を差しのべてくれる人はどこにもいない。今日も旧知の会社社長に冷たくあしらわれたロベルトは、最愛の妻ルイサと新婚旅行で訪れた地に車を走らせる。ところが、夫婦の大切な思い出の場所であるホテルは、いつの間にか博物館に成り代わっていた。折しもこの日は、古代ローマ時代の劇場の遺跡を観光スポットとしてPRする市長の記者会見の真っ最中。そのとき思わぬ事態が発生した。警備員に注意されて慌てふためいたロベルトは、はるか下の遺跡発掘現場へ転落。何と直径約1センチの鉄筋が、彼の後頭部に深々と突き刺さってしまったのだ。

救急隊や消防隊、地元病院の外科医らが次々とロベルトを取り囲み、マスコミはヘリコプターを飛ばしてライブ中継を開始。猛烈な取材合戦を続けるマスコミ、選挙のことしか頭にない市長、人命より遺跡の保護を優先したい館長らがエゴ剥き出しの狂騒を繰り広げるなか、元広告マンのロベルトは、今や世界中の注目を集めている自分の莫大な“市場価値”を見極め意外な行動に打って出る。

クリーピー 偽りの隣人

犯罪心理学者の高倉幸一(西島秀俊)は、刑事・野上(東出昌大)から6年前に起きた一家失踪事件の分析を頼まれる。しかし事件唯一の生き残りである長女・早紀(川口春奈)の記憶をたどるも、核心にはたどりつけずにいた。一方、高倉が愛する妻・康子(竹内結子)と共に最近引っ越した新居の隣人は、どこか奇妙な家族だった。病弱な妻と中学生の娘・澪(藤野涼子)をもつ主人・西野雅之(香川照之)との何気ない会話に翻弄され、困惑する高倉夫妻。そしてある日、澪が告げた言葉に、高倉は驚愕する。

CUBE 一度入ったら、最後

目が覚めるとそこは謎の立方体=CUBEの中だった———。突然閉じ込められた男女6人。エンジニアの後藤裕一(菅田将暉)、団体職員の甲斐麻子(杏)、フリーターの越智真司(岡田将生)、中学生の宇野千陽(田代輝)、整備士の井手寛(斎藤工)、会社役員の安東和正(吉田鋼太郎)。年齢も性別も職業も、彼らには何の接点もつながりもない。理由もわからないまま、脱出を試みる彼らを、熱感知式レーザー、ワイヤースライサーや火炎噴射など、殺人的なトラップが次々と襲う。仕掛けられた暗号を解明しなくては、そこから抜け出すことは絶対にできない。体力と精神力の限界、極度の緊張と不安、そして徐々に表れていく人間の本性…恐怖と不信感の中、終わりが見えない道のりを、それでも「生きる」ためにひたすら進んでいく。果たして彼らは無事に脱出することができるのか?!

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