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蒲田行進曲
- 公開年月日
- 1982年10月9日
- キャスト
- 松坂慶子
風間杜夫
平田満
高見知佳
原田大二郎
清川虹子
千葉真一
真田広之
志穂美悦子
- スタッフ
- 原作:つかこうへい
脚本:つかこうへい
監督:深作欣二
撮影:北坂清
照明:海地栄
美術:高橋章
音楽:甲斐正人
- 区分
- 邦画
- ジャンル
-
人間ドラマ
- 本編尺
- 109分
- カラー
- カラー
- 製作国
- 日本
- 製作年
- 1982年
Introduction(作品紹介/概要)
蒲田撮影所を舞台に、スターと大部屋俳優の奇妙な友情、そしてこの二人の間で揺れ動く女優の姿を撮影所の内幕を絡めて描く。第86回直木賞を受賞したつかこうへいの同名小説をつか自身が脚本も執筆。つか作品の舞台に多く出演していた風間杜夫、平田満が抜擢され、二人の出世作になった。1982年度の映画賞を独占した、80年代の日本映画を代表する傑作!
Story(あらすじ)
『新選組』の撮影真っ只中、土方歳三に扮する“銀ちゃん”こと倉岡銀四郎は、敵役の坂本龍馬を演じる橘が、主役の自分より目立っているのが気に入らない。さらに最大の見せ場である“池田屋の階段落ち”が、命の危険を伴うため中止になろうとしていた。役者としての華もあり、人情家でもあるのだが、感情の落差が激しいのが玉に傷。こんな銀ちゃんに憧れているのが大部屋俳優のヤス。ある日、ヤスのアパートに、銀ちゃんが女優の小夏を連れてきた。彼女は銀ちゃんの子供を身ごもっていて、スキャンダルになると困るのでヤスと一緒になり、ヤスの子供として育ててくれというのだ。ヤスはいわれるままにする。そんな中、銀ちゃんが姿を消し、ヤスは献身的に小夏の世話をする。徐々にヤスに愛情を感じる小夏。ようやく戻ってきた銀ちゃんは、仕事も恋も行き詰って落ち込んでいた。ヤスは落胆しきった銀ちゃんを見兼ね、“階段落ち”を引き受けるのだった。
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「蒲田行進曲」のちょっといいセリフ
俺にだって一生にいっぺんくらい役作りってやつをさせてください
- セリフを選んだ理由
- 新作『新選組』映画に沸く撮影所。うだつの上がらない大部屋俳優のヤス(平田満)は、心酔し敬愛するスター俳優・銀ちゃんこと倉岡銀四郎(風間杜夫)のため、そしてその銀ちゃんの身代わりに自分が結婚することになった、彼の子を身ごもる落ち目の女優・小夏(松坂慶子)のために、軽くて半身不随、最悪で死亡という危険きわまりない池田屋階段落ちのシーンで、銀ちゃん演じる土方歳三に斬られ高さ10メートルから転げ落ちる役を、自ら申し出ます。ふだんは役作りをする必要も無い、名も無き雑魚役を演じて日々を過ごす大部屋俳優にとって、この生死のかかった階段落ちは、一日だけスターになれる一世一代のひのき舞台。このセリフは、死の恐怖にさいなまれるヤスが、撮影直前に最後の覚悟をする時間をもらうために、自分以外の全員に向けた魂の願いでした。大部屋俳優でも俳優は俳優。命がけの大仕事を前に、その矜持と尊厳がほとばしる、静かに重厚なセリフです。