Ⓒ1946松竹株式会社
鍵を握る女
- 公開年月日
- 1946年8月15日
- キャスト
- 河村黎吉
若水絹子
風見章子
辻野礼子
磯野秋雄
斉藤達雄
山内明
笠智衆
- スタッフ
- 脚本:斎藤良輔
脚本:新藤兼人
監督:佐々木啓祐
撮影:厚田雄春
音楽:万城目正
- 区分
- 邦画
- ジャンル
-
人間ドラマ
- 本編尺
- 67分
- カラー
- モノクロ
- 製作国
- 日本
- 製作年
- 1946年
Introduction(作品紹介/概要)
大船作品。佐々木啓祐監督作。
Story(あらすじ)
露路の突き当たりに貧しい人々のために温かいねぐらとなって来た竜平荘というアパートがある。ここの管理人吉田とよ(若水絹子)は十数年前良人と別れ、長女の節子(風見章子)とバスの車掌の次女芳枝(辻野禮子)を女手に抱えてアパートの連中から尊敬されている。ところがこの建物の持ち主である高橋(笠智衆)は住宅難に便乗して一儲けをたくらみ、竜平荘をホテルに切り替えようと運動を始めた。もちろんアパートの住人達は絶対反対である。今ここを出たら明日から寝る所もないのである。高橋の番頭森本(藤輪欣司)は個人個人に対して切り崩し戦法をやり始めたが、とよさんの立場に同情している住人達はなかなか雀の涙ほどの金では動かない。しかしたった一人沢山の子供を抱えている安月給取りの阪本(清水一郎)は高橋から金を貰ったが、彼も家へ帰って考えてみるとみんなとの約束を破ってまでそんな不義理な真似は出来ないと、金を叩き返しに行った。ある日ヤクザ風の不気味な男が、高橋の旦那に頼まれたと言って強談判に来たが、彼は管理人室の名札を見ると、顔色を変えて逃げるように出て行った。それはかつて散々極道をした揚句、妻子を犬猫同然におっぽり出して女と逃げたとよの良人岩吉(河村黎吉)の落ちぶれた姿であった。岩吉は美容院から帰る節子に逢った。節子は岩吉を家へ引っぱって帰った。そして彼はとよから涙をこめてヤクザから足を洗ってくれと泣かれた。その夜竜平荘を尋ねて来た岩吉は意外にも高橋と一緒で…?