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台風騒動記

公開年月日
1956年12月19日
キャスト
佐田啓二
菅原謙二
佐野周二
野添ひとみ
桂木洋子
スタッフ
原作:杉浦明平
脚色:八住利雄
脚色:山形雄策
監督:山本薩夫
撮影:前田実
音楽:芥川也寸志
区分
邦画
ジャンル
コメディ
社会派
本編尺
107分
カラー
モノクロ
製作国
日本
製作年
1956年

Introduction(作品紹介/概要)

杉浦明平のルポルタージュ『台風十三号始末記』を、八住利雄と山形雄策が脚色し、山本薩夫が映画化した。海辺の町が巨大台風の直撃を受け大きな被害を受ける。県会議員、町長、議長たちは、無事だった小学校をわざと取り壊し、台風の被害だと国から一千万円の補助金を受け取ろうと画策していた…。台風に襲われた町を舞台に、補助金をせしめようとする役人たち、被害に苦しむ住民たちの姿を痛烈に風刺した社会派ブラック・コメディ。如何にも山本監督らしい権力批判が感じられる映画である。

Story(あらすじ)

のどかな海辺の町ふぐ江に台風が荒れ狂った。家は倒れ田畑も流された。役場の前には救援物資を求める町民たち。二階の会議室では森県会議員を中心に山瀬町長(渡辺篤)、友田議長(左ト全)、ボスの川井釜之助(三島雅夫)などが町議会の真最中。森県議(永井智雄)の入れ知恵で、台風災害に便乗、台風で倒れそこねた小学校舎を壊し一千万円の政府補助金を取り私腹を肥やそうと皮算用に会議は踊る。しかし危険校舎とはいっても当の学校は健在。教科書を失った子供たちのため妙子先生(野添ひとみ)は資金集めにおおわらわ。代用教員の役目は専ら煽られ役である。町議会は町長の責任で校舎取り壊しに決まり森県議は配下の堀越組を派遣する。大蔵省からは監査官が来るという。校舎は砂煙をあげて倒れた。子供たちの眼に教室を奪われた悲しみの涙が光った。一方町長夫人みえ(藤間紫)は監査官を買収しようとバス停留所で見張りをしていると、一人の青年がバスから降りた。みえは、この青年吉成幸一(佐田啓二)を監査官と思い料亭へ連れこんで大サービス。川井議員からは二万円の袖の下、芸者静奴(桂木洋子)まで罷り出た。ところが静奴の話で幸一は人違いされたと知り、彼が訪ねる友人の務(菅原謙二)の家に逃避行。その頃本物の監査官山村(細川俊夫)は町長らにニセ陳情を決めつけていた…。

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